寒さの残る3月、知り合いから「アジを泳がせてブリが釣れている」と連絡をもらいました。東京湾で狙える魚の中でも最大級。しかも大好きな泳がせ釣りです。日曜の午後から出船し、アジを確保して待っていると魚探の反応が一変。そこから約1時間、落とせば当たるブリ・ワラサの怒涛の時合になりました。
STARTアジを泳がせてブリが釣れているらしい
寒さもまだ残る3月頃、知り合いの方から「アジを泳がせてブリが釣れているよ」と連絡をいただきました。これは行くしかありません。東京湾で普通に狙える魚の中では最大級の獲物です。
いろんな釣りをしますが、特に泳がせ釣りは大好きです。餌の魚が急に暴れ始めて、その直後に一気に竿が引き込まれ、いきなり大物とのやり取りが始まるあの感じは、他の釣りではなかなか味わえません。
そんなわけで、日曜日の午後から友人とブリ狙いへ。まずやらなければならないのは、当然ですが泳がせるためのアジの確保です。
BAITまずは餌のアジを確保する
この日の前後は、アジ釣りとしてはかなり嬉しい40cmオーバーの大型ばかりが釣れていたそうです。ただ泳がせの餌としてはさすがに大きすぎます。この日は運よく?30cm以下の小型もかなり混ざり、泳がせ用のアジをしっかり確保することができました。
アジそのものを釣るだけなら、大型が釣れる方が当然うれしいのですが、この日ばかりは話が別です。欲しいのは食べるための40cmではなく、ブリに食べてもらうためのちょうど良いサイズのアジ。釣ったアジは元気なうちにイケスへ入れて、時合に備えます。
SIGNアジが釣れなくなったらブリが来た合図
この釣りで重要なのが、アジが突然釣れなくなるタイミングです。普段は海底から20m近くまで幅広く出ていたアジの反応が、ある瞬間から一気に海底付近へ押しつぶされたような反応になります。
これはブリやワラサのような捕食者が回遊してきたことで、アジが怯えて海底付近へ固まっている状態らしいです。魚探を見ていると、本当にそれまで縦に広がっていた反応が突然底へ圧縮されます。
この日もまさにその反応が出ました。ならばブリが来ているはず。釣ったばかりのアジを付けて、すぐに泳がせ仕掛けを投入します。
HIT着底と同時にブリが食った
すると、着底とほぼ同時にヒット。いきなり竿がガンガン引き込まれます。電動リールを使っているので巻く作業そのものは機械任せですが、それでも竿を立てているだけで精一杯です。
普段はタチウオなどを中心にやっているので、こういうパワー勝負の釣りをする機会はそれほど多くありません。久しぶりのブリの引きに大興奮しながら、引けた腰のまま電動ポンピング。なんとか魚を底から引き剥がします。
そしてほぼ同時に、同行者にもヒット。一気に船上がお祭り状態になりました。
BRI上がってきたのは8kgクラス
何度も突っ込まれながら海面まで上げてくると、見えてきたのは立派なブリ。無事にタモへ収まった魚は8kg程度ありました。もうこれで十分です。
体力的にも十分。さらに4人家族の冷蔵庫のキャパを考えても、ブリ1本ですでにかなり怪しい。頭の中では「これ以上釣ってどうするんだ」という話になっています。
ところが同行者も無事に魚を上げてみると、こちらは一回りほど大きい10kgオーバー。しかも手巻きのPE2号、バスロッドでやっていました。
それを見ると、欲の深さが全面にでます。数分前までは大満足だったのに、急に「俺も10kg超えを釣りたい」に目標が変更されました。
RUSHここから怒涛の連続ヒット
釣ったばかりのブリはイケスへ入れ、すぐに新しいアジを付けて再投入します。するとまたすぐにヒット。先ほどの魚ほどの重さはなかったので、今度は電動で一気に巻き上げます。
上がってきたのは5kg程度のワラサ。十分立派な魚なのですが、さっき10kg超えを見てしまったので小さく感じてしまいます。もはや基準がズレています。
大きなクーラーも持ってきていないため、1匹で持ち帰りの限界は超えています。それでも時合の真っ最中なので、そんなことは後回し。アジを付けてはどんどん仕掛けを落としていきます。
JIGIAI落とせば釣れる青物の時合
また投入すると、一本目の魚を処理している間に次のヒット。これが青物の時合なんだと思います。もう落とせば釣れる。ハリスの太さも、餌のアジのサイズも、この瞬間だけはほとんど関係ありませんでした。
アジが下まで到達すれば食う。魚を上げたら次のアジを付けてまた落とす。とにかく手返し勝負です。
すでに電動リールを使っているにもかかわらず、腕はパンパン。それでも竿を立てて次の魚を上げてくると、海面付近で明らかにこれまでより大きな魚体が暴れました。10kgはありそうです。
LOST10kgオーバーを目の前でバラす
魚をタモへ入れるためにハリスを手繰ってくると、突然魚が反転。その瞬間に針が外れ、魚はそのまま海の中へ消えていきました。
疲れていたのもありますが、連続して釣れていたことで明らかにファイトが雑になっていました。最初の一匹なら絶対にしなかったような強引な寄せ方をしていたと思います。落とせば食う状況で完全に調子に乗った結果です。
しかも逃げた魚は、見た目では10kgを超えていそうなサイズ。さっき同行者の10kg超えを見て「俺も」と思った直後だったので、これはかなり痛い。
RESULT1時間で5ヒット3キャッチ
その後もヒットは続きましたが、結局10kgを超える魚を上げることはできませんでした。ブリの時合は1時間ほど続き、結果は5ヒット3キャッチ。
そして不思議なことに、その時間が終わると本当にピタッと当たりがなくなりました。さっきまで落とせば釣れていたのが嘘のようです。ブリの群れが抜けてしまったのだと思います。
GAME釣り人の技術より環境に左右される釣り
この釣りは、かなり環境に左右される釣りだと思います。まず餌になるアジを確保できるのか。その日その場所にブリが回遊してくるのか。さらに、回ってきた群れに十分な数の魚がいるのか。ここは釣り人側ではどうにもできません。
もちろん魚を掛けてから、大きな魚を竿とリールの力を使って上手く浮かせることや、短い時合を逃さないよう魚を素早く処理して次のアジを投入する諸々の所作は重要です。今回のバラシのように、最後の取り込みを雑にすれば普通に逃げます。
ただ、魚を掛けるところだけを見れば、ブリがいる場所に生きたアジを落とすだけです。特殊な誘いが必要なわけでもありません。そういう意味では、タイミングさえ合えば誰にでも大型魚を釣るチャンスがある釣りだと思います。
TOKYO BAYこんな魚が東京湾で釣れる
家へ持ち帰るとき、マンションのエレベーターでご近所さんに声をかけられましたた。すると「こんな魚が東京湾で釣れるんですか?」とかなり驚かれました。
確かに普段釣りをしない人からすると、東京湾に8kgや10kgのブリが泳いでいるイメージはあまりないのかもしれません。でも、これが東京湾の底力だと思います。本当に魚種が豊富で、しかも食べて美味しい魚がたくさん釣れます。
ブリ・ワラサの泳がせを乗合でやってくれる船宿はそれほど多くなく、基本的には仕立てで狙うケースとなります。YouTubeの「ちーちゃんフィッシング」などでも、走水や内房でアジを泳がせてブリを狙う動画が公開されているので、釣り方や雰囲気を知るにはかなり参考になります。
マグロに次ぐ規模のビッグフィッシュを、東京湾という近場で比較的手軽に狙えるブリの泳がせ釣り。問題は釣った後です。8kgを一本持ち帰るだけでも冷蔵庫はほぼ終了します。それでも10kg超えを見た瞬間に、もう一本取りたくなるんですが。
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