毎年6月1日に解禁を迎える、江戸前の初夏の風物詩・マダコ。かつては餌を抱かせる「テンヤ」が定番でしたが、近年は手軽さと数釣りを両立できる「タコエギ(エギ)」を使った釣りが主流になっています。専用の道具さえあれば、初心者でも十分に楽しめる釣りです。
EGI主流はタコエギ ― 底を這わせて抱かせる
タコエギ釣りは、エギを海底に這わせ、オモリで小突いて砂煙を立て、マダコにエギを抱きつかせる釣りです。明確な「アタリ」が出るというより、エギを抱いたタコの重みがじわっと乗ってくるのを感じ取って掛けるのが特徴。エギやスッテを複数組み合わせ、その日の当たりカラー・サイズを探っていくのも楽しみのひとつです。
底をていねいに探ることが何より大切。船長のアナウンスに合わせて、根や地形の変化、駆け上がりを意識して誘うと、乗りの数がはっきり変わります。
HOOK SET乗ったら一気に ― 張り付かせない
「乗った」と感じたら、少しだけ抱かせる間を取り、底から一気に引き剥がすように合わせるのがコツです。マダコは岩や障害物に吸盤で張り付くため、最初のひと巻きの強さが勝負。張り付かれてから引っ張るとバラシや根掛かりの原因になります。掛けたら緩めず、一定のテンションで巻き上げましょう。最後にやりがちなのは、船に張り付かれること。抜き上げ前にモタモタしていると船の側面や底に張り付かれます。こうなったら剥がれないので、素早い抜け上げ、またはタモ入れをしてもらいましょう。
GEAR道具立て ― 専用ロッドと小物
タコ専用、またはタコエギ対応の張りのあるロッドに、巻き上げ力のあるリールを合わせます。根掛かりを外す負荷が頻繁にかかり、竿は折れる可能性が高いし、リールもギアを痛めやすいです。また、釣るまでもつってからも繊細さがあまりない釣りなので、どちらも安い道具で十分です。メインラインはPE3号〜5号を使っています。エギは複数カラー・サイズを用意し、根掛かりに備えて予備も多めに。基本的にオモリもエギもたくさんロストする前提の釣りなので、安いものを揃えれば十分です。最近はエギに脂身や三枚肉を巻く人も増えています。タコテンヤに豚の背脂を縛り付けてオカッパリから釣るやり方は数十年前からありましたが、そのノウハウがエギを使った釣りにも応用されているのでしょう。脂からです何かがタコを寄せると言われており、コスト的にも大した金額ではないので、ちょっとでも確率を上がると考えれば、巻いても損はないと思います。最後に、ウェットティッシュやタオルなど、タコの滑りを拭う小物もあると快適です。
MANNER資源とルール ― 小さなタコは戻す配慮も
人気の釣りものだからこそ、資源への配慮も大切です。あまりに小さな個体はリリースする、地域や船宿のルール・解禁日を守る、といった姿勢が、来季以降の好釣果につながります。気持ちよく長く楽しむための基本として心がけたいところです。