「今日は何時ごろに釣れたっけ?」「あの時間に当たったテンヤはどれだった?」——タチウオは潮や時間帯でアタリの出方が大きく変わる魚です。その振り返りをしやすくするために、釣果を時間の経過と共に、テンヤ・潮・船の向きと一緒に記録できるツールを作りました。名前は「ドラゴンカウンター」です。
スマホからログイン不要で即使える無料ツールです。釣り場を選ぶと潮回りと満潮・干潮が自動で入り、船の上では「釣れた+1」を押すだけ。ドラゴン(120cm以上)や大漁も残せます。記録は端末の中に保存されます。
WHYなぜ作ったのか
船のタチウオ釣りでは、「朝イチだけ食った」「上げに変わってから急に釣れ出した」「このカラーに替えたら続けて掛かった」といった変化がよく起こります。ところが、釣りに集中していると、何時に何本釣れたのか、そのとき何のテンヤを使っていたのか、潮はどうだったのかは、帰る頃にはあいまいになりがちです。
釣れた時刻と、そのときのテンヤ・潮・船の向きを並べて残しておけば、次の釣行で「どの潮で、何を使うか」を考える材料になります。あとから図で振り返れる、そんな記録帳を目指して作りました。
乗船時は、最後に船長に何匹釣ったかを報告します。釣果と潮回りの関係はある程度把握しているつもりでしたが、実際に具体的にデータを取って検証したことはありませんでした。また、サワラの釣りを通じて座席位置の重要さを知ったので、せっかくならば正確な数値と、潮回りや座席の位置ごとの潮の方向などを検証することで、より良い釣果を上げることにつなげられないかと考えました。
釣果は「何本釣れたか」だけでなく「いつ・何で釣れたか」が次につながります。釣れたら1タップするだけで、時刻とテンヤと潮がまとめて残ります。
FEATURESできること
釣り場を選ぶだけで、潮回りと満潮・干潮が入る
出船の準備画面で釣り場を選ぶと、その日の潮回り(大潮・小潮など)と満潮・干潮の時刻・潮位が自動で表示されます。潮位は、釣り場からいちばん近い気象庁の地点の潮位表をもとにアプリ内で計算した推算値です。横須賀沖・木更津沖・川崎沖・羽田沖があらかじめ入っているほか、よく行く釣り場を地図から登録することもできます。
釣れたら1タップ。テンヤを替えたら下のボタンで切り替え
釣れたら「釣れた+1」を押すだけです。1タップで、時刻と使用テンヤ・餌が残ります。
- 「釣れた+1」:横の「使用テンヤ」で選んでいるテンヤで1本記録します。使用テンヤは「今付けているテンヤ」を選んでおく欄で、選ぶだけでは記録されません。
- 画面下のテンヤのボタン:当日のテンヤリストのテンヤが写真付きのボタンで並びます(最大15個、横にスワイプ。それ以上は「ほかのテンヤ」から)。押すと使用テンヤがそのテンヤに切り替わります。記録はされないので、切り替えてから「釣れた+1」を押します。ボタンの右上の数字は、そのテンヤでその日に釣れた本数です。
たとえば、朝はテンヤAを付けて始めるなら、使用テンヤをAにしておき、釣れるたびに「釣れた+1」を押します。途中でテンヤBに付け替えたら、下の「B」のボタンを押して使用テンヤを切り替え、釣れたら「釣れた+1」。付け替えたのに釣れないうちも、使用テンヤをBにしておけば、図にBを使っていた時間が残ります。
アタリ・バラシは、「釣れた+1」のすぐ下にある「アタリ」「バラシ」で残せます。どちらも使用テンヤに紐づいて記録されるので、あとからテンヤごとのアタリの多さも振り返れます。押し間違えたら、画面下の「直前の釣果を取り消し」で戻せます(ボタンには、次に消える記録の時刻と種類が小さく表示されます)。
テンヤの登録は、カタログから選ぶだけです。カタログには、現時点で販売されている多くの船タチウオテンヤ(ダイワ・シマノ・ハヤブサ・ジャッカル・オーナー・メジャークラフトなど)が入っているので、そこから持っているテンヤに「所有に追加」でチェックを付けます。テンヤにはそれぞれ頭の写真が付いているので、同じ製品の色違いもひと目で見分けられます。カタログは月に一度更新する予定です。カタログにないテンヤは自分で追加することもできます。所有テンヤや当日のリストが増えてきたら、それぞれの一覧の上にある検索窓で、号数・色・メーカーから探せます(ひらがなでも探せます)。
ドラゴン(120cm以上)と大漁も残せる
120cm以上のドラゴンが釣れたときは、「ドラゴン」にチェックを入れてから「釣れた」を押します。その1本にドラゴンの印が付き、画面にはその日のドラゴンの本数が表示されます。また、1日のタチウオが20本に届くと「大漁!」と表示され、記録や履歴に大漁のマークが付きます。
詳細モードなら、誘いと掛け方も残せる
記録のしかたは「シンプル」と「詳細」の2つから選べます。出船の準備の最後に選び、釣行中も「本日の釣果」の左上でいつでも切り替えられます。
- シンプル:「釣れた+1」などを押すと、すぐに記録します。
- 詳細:押したあとに、そのときの誘いを「巻き/叩き」×「誘い中/ステイ中」の4つから選びます。釣れた・バラシは、続けて掛け方(即掛け/深追い)も選びます。アタリは誘いだけです。手が離せないときは、ボタンを長押しすると選ばずにすぐ記録できます。
誘いと掛け方は、あとから記録の一覧で付けたり直したりもできます。履歴のダッシュボードには「誘いごと」「掛け方ごと」の本数・アタリ・バラシが出るので、「ステイ中のアタリが多い日は深追いで乗る」といった傾向を振り返れます。
ポイントを移動したら「📍場所」で記録
同じエリアの中で1kmほど船が移動することもあります。釣行中に上の「📍場所」を押すと、その時刻の現在地を記録します(位置を追い続けることはしません)。「図」タブの一番下に、場所ごとの時間帯と本数・アタリ・バラシ、地図へのリンクがまとまります。
船の向きを入れると、船から見た潮の向きがわかる
船首の向き(北東など8方位)を入れておくと、潮位の変化から「右トモ→左ミヨシ・緩い」のように、船から見た潮の流れる向きと速さの目安が出ます。船の向きの記録は任意で、入れた時間の分だけ図に表示されます。
沖上がりで、1日の釣りを図にして振り返る
「沖上がり」を押すと、その日の釣行が図になります。潮位、船首と潮の向き、使ったテンヤ、30分ごとの釣果、1本ずつの時刻、アタリ・バラシが同じ時間軸に並ぶので、「どの潮で、何で釣れたか」がひと目でわかります。もうひとつ、自分の席と本数、テンヤ別・餌別の本数をまとめた座席の図もでき、どちらも画像として保存できます。
「履歴」タブでは、カレンダーから過去の釣行を見返せます。釣行を2回以上記録すると、合計や平均、よく釣れたテンヤ・釣り場・潮回りなどをまとめたダッシュボードも表示されます。「図」タブでは、上の選択欄か「カレンダー」から見たい釣行を選べます。タチウオ以外の魚(トラフグ・サバフグ・サワラ・アジなど)が掛かったときは、画面下の小さな「外道」ボタンから魚の名前を選んで残せます(自分で名前を追加することもできます)。外道はタチウオの本数には入りません。
HOW TO使い方は3ステップ
はじめて開くと、6ステップの使い方の説明が出ます。あとから「使い方を見る」でいつでも見直せます。
- テンヤを登録する(最初に一度だけ)。画面下の「登録」タブで、現時点で販売されている多くのテンヤが入ったカタログから、持っているテンヤにチェックを付けます(カタログは月に一度更新予定)。その中から、当日持っていく組み合わせを「一軍リスト」のようにまとめておきます。リストを作らなくても記録はできます。
- 出船の準備をする。日付と時間、船の名前、当日の人数を入れ、座席図で自分の席をタップします。釣り場を選ぶと潮回りと満潮・干潮が自動で入ります。仕掛け(テンヤ・天秤)と餌、今日のテンヤのリストを選んで「出船して記録を始める」を押します。餌は、イワシ(大・中・小、頭つき/頭なし、内臓あり/なし)、ハイブリッドクロス、カマス、自分で登録した餌から選べます。最後に記録のしかた(シンプル/詳細)を選びます。
- 釣れたら押して、最後に沖上がり。釣れたら「釣れた+1」、テンヤを付け替えたら下のテンヤのボタンで使用テンヤを切り替え。120cm以上なら先に「ドラゴン」にチェック。アタリ・バラシや船の向きも必要に応じて残します。釣りが終わったら「沖上がり」を押すと、図ができあがります(沖上がりの予定時刻を過ぎると、画面下に「沖上がり(記録を終える)」のボタンが出ます)。記録はあとから「履歴」タブの「記録を見る・修正する」で1件ずつ時刻やテンヤを、「釣行の情報を直す」で日付・船・席などを直せます。
船や釣り場は一度登録すると次から選ぶだけになり、出船した船とポイントは自動で登録されていきます。
濡れた手で押しにくいときの予備機能
指が濡れて画面を押しにくいときの予備として、iPhoneのアクションボタンやBluetoothリモコンで記録する機能も付けています。
INSTALLアプリとして追加する
このツールはブラウザで動きますが、スマホのホーム画面に追加しておくとアプリのように1タップで起動できます。一度開いておけば、電波の届かない船の上でも使えます。
- iPhone:Safariでドラゴンカウンターを開き、共有ボタンから「ホーム画面に追加」を選び、「追加」を押します。
- Android:Chromeでドラゴンカウンターを開き、右上のメニューから「ホーム画面に追加」(または「アプリをインストール」)を選びます。表示名や操作は端末によって異なります。
出船前の準備は家や船宿で、釣り中はホーム画面のアイコンからすぐ開く、という使い方がおすすめです。
BACKUP記録の保存とバックアップ
記録の本体は、使っている端末のブラウザの中に保存されます。ログイン不要で使える一方、スマホを変えたときやブラウザのデータを消したときは記録が消えてしまいます。そのため、バックアップ機能を用意しています。
なお、沖上がりした釣行の釣果データ(時刻ごとの釣果、テンヤと餌、潮、船の向きなど)は、名前やメモを除いて匿名で集め、釣れる時間や潮・テンヤの傾向を調べてツールや記事に生かしています。個人が分かる形で公開することはありません。ツールを使うことで、釣果データの送信と利用に同意したものとします。
「登録」タブの「バックアップと復元」で「全データをバックアップ」を押すと、釣行の記録、釣り場、船、所有テンヤ・リスト、設定をまとめて1つのファイルに保存できます。ファイルにできないときは、文字で保存してメモなどに貼っておくこともできます。復元は「ファイルで復元」か「文字で復元」から行い、今の記録を残したままバックアップにしかない釣行を足すこともできます。
記録の本体はこの端末の中にあります。機種変更の前や、ときどきバックアップしておくと安心です。また、iPhoneではSafariで開いたものとホーム画面に追加したものとで保存場所が分かれることがあります(Safariで付けた記録は、ホーム画面のアイコンから開くと出てきません)。ふだん使う方を決めておき、移したいときはアプリの「バックアップと復元」を使ってください。潮位は推算値で、実際の潮位や流れとは異なることがあります。
FOR TOKYO BAY東京湾の釣りでの使いどころ
東京湾のテンヤタチウオは、潮の上げ下げや時間帯、テンヤのカラーで釣れ方が変わると言われます。横須賀沖・木更津沖・川崎沖・羽田沖など、釣り場ごとに潮回りと一緒に記録を重ねていけば、「この釣り場は上げ潮で釣れることが多い」「朝はこのカラー」といった自分なりの傾向が見えてくるはずです。釣行が増えるほど、履歴のダッシュボードや席ごとの平均も役に立ってきます。
潮の向きや流れの見方は、東京湾の潮と流れマップの紹介記事 → も併せてどうぞ。
潮と流れマップの紹介記事を読む → 潮と流れマップを開く ↗
使ってみての課題と今後
乗船中、濡れた手でスマホの画面を触ってカウントするところに課題があると考えています。ただ、Webアプリではスマホの持っている物理キーを使ったカウントが非常に難しいことがわかったので、今後iPhoneやAndroid向けのアプリを作ることを検討したうえで、まずは現段階で利用できるものをリリースさせてもらいました。
釣れた時刻とテンヤと潮が残っていくと、次の釣行の組み立てが少し楽しくなります。ドラゴンが釣れた日も、渋かった日も、記録しておけば次へのヒントになります。このツールが、みなさんのタチウオ釣りの振り返りに役立てばうれしいです。要望や不具合があれば、ぜひコメントで教えてください。
ペンギン1号@3rd Penguin Fishing Lab
画面例は2026年11月4日・5日の公開版を、説明用に作った記録で撮影したものです。船名・釣果は実際の釣行ではありません。
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